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除振機器に必要なこと

電子顕微鏡の除振機器に必要なこととして、以下の3点があげられます。
1) 特に水平方向に対し、単一の固有振動数に振動エネルギ-を集中する構造にすること。
2) その固有振動数をなるべく低くすることで、より高い周波数の振動を低減する。
3) 適度な減衰定数を与えることで共振倍率を抑制できること。

1.除振機器の選定

電子顕微鏡は水平方向の除振効果を重視します。

下図に固有振動数1Hzの除振システムにおいて、減衰定数の大きさによる減衰自由振動波形と振動伝達率の変化を示します。

◆固有振動数1Hzの振動系
減衰定数の大きさによる振動特性比較

▽ 減衰定数 ζ 0.05の場合

▽ 減衰定数 ζ 0.10の場合

▽ 減衰定数 ζ 0.25の場合

減衰定数の大きさにより共振倍率が10倍から約2倍まで小さくなります。